クールかと思えば、やけに子供っぽい所もあって。
遊び好きだと思っていたら、意外に一途だったりとか。
何かを頼めば文句を言いつつも最後までやり遂げてくれる。
戦闘の時、前線に行く僕を絶妙なタイミングでサポートしてくれたり。
ひねくれた物言いをすると思えば素直に甘えてきたりね。

「全く、お前危なっかしくて見てらんねぇぜ」って言って、苦笑いして、
からかうようにバンダナ越しに頭を撫でる、大きな手。
夜の星を思わせる銀を宿した長い髪。
壮大な海の蒼を映したウォーター・オパールの瞳。
すらりとした長身に、赤い騎士団の服を纏い。
大きな弓を事も無げに使いこなし魔物を射る、流れるような動き。
時折、僕に向けられる、優しい眼差し。

一つひとつの仕草に魅せられ、惹かれ。
目が合うと鼓動が早鐘を打つ。

きっと、これは・・・。






何でもかんでも聞くかと思えば変なところで頑なだったり。
自分の事は差し置いて、王様や姫様や俺達を一番にする。
小間使いの経験からか料理は絶品で、俺達の好物を作っては楽しませてくれるんだぜ。
物怖じせずに魔物の群れに飛び込んでいく姿は、まさに戦神の呼び名が相応しい。
疲れているはずなのに、弱音も吐かず、前へ前へと進もうとするのが健気だと思うんだ。

「すぐに子供扱いするんだから」と、それこそ子供みたいに頬をぷうっと膨らませ、
次の瞬間には春の日差しのような、暖かい笑顔を見せて。
オレンジ・レッドのバンダナが良く似合う、栗色の髪。
揺るぎない意志を秘めた、オブシディアンの瞳。
ちょっと力を込めただけでも折れてしまいそうな細い身体。
見た目とは裏腹に、自分の背丈ほどもある槍を自在に、舞うように、操る。
二人きりの時に、ふと見せる、儚げな表情。

遠くから見ているだけでも顔が火照り。
いつしか全てが愛おしくなっていた。

ああ、そうか・・・。









神様

もしも 貴方がいるのなら

どうか願いを 聞いて下さい



かの人に この想いを 伝える


−勇気−    を、


下さい。






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言い訳。
ワタクシ天然石が好きでして、SSの中に多数出てくるのですが。
ウォーター・オパール → 透明で美しく青みがかかったオパール
オブシディアン → 黒曜石
パワーストーンの本を見ていて、無性に使ってみたくなったんです(ぇ