60.必ず守れ









十代目? どうしたんですか、ずっとオレの方を見てますけど。

ねえ隼人。

はい。

君は、オレの傍から離れちゃダメだよ。

承知しております。 しかし、何故そのような事を? オレが貴方の傍を片時も離れないのは昔から変わらないですよ?

そう・・・だね。 ふふ、何でだろう。 自分でも解らない。

・・・十代目?

隼人。 君はオレの傍に居ることで二つのことを守ってるんだよ。

二つ、ですか?

うん。 ひとつは、オレの傍から離れないという約束。 もうひとつは、オレの心。

十代目の、心・・・。

そう。 オレの心は君にしか守れない。 山本もリボーンも、誰だろうと守れるのはオレの身体だけ。 精神までは守れない。

十代目・・・。

だから君はオレの傍から離れちゃダメなんだ。 何があっても。

大丈夫です。 貴方は必ずオレがお守りします。 どんな状況にあっても、十代目を守り、オレも生きます。 ずっと十代目の傍にいます。
ですから、十代目。

なに?

・・・十代目も、オレの傍から離れないで下さい。 貴方もオレと同じように二つのことを守っているんですから。

オレも?

そうですよ。 貴方が居なければオレの心は虚空に彷徨って、いつか壊れてしまいます。

そっか・・・。 安心して。 離れないし、離さないから。

ええ。 貴方と同じ言葉を、貴方に捧げます。 ・・・離しません、絶対に。















オレの守るべきものは。

『約束』 と 『心』











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十年後設定で。
このぐらいの時間が経てば、獄寺も『命に代えても』という発言はしなくなってると思います。

2007/04/27